国内MBAとは

国内MBAとは

MBAに関心があるけど、そもそもMBAって何だろうという方もいると思います。今回はMBAについて簡単にご紹介します。

MBAは、Master of Business Administrationの略で、ビジネス管理に関する大学院の修士課程です。
MBAプログラムは、経営戦略、ファイナンス、マーケティング、生産オペレーション、人材マネジメントなどのトピックについて学ぶことができます。
そのため、MBAは、経営者や経営幹部を目指す学生にとって非常に有益なプログラムとも考えられています。

MBAの授業は、講義形式からケーススタディと呼ばれるある企業事例を用いて、クラスディスカッションを行うものまでさまざまです。
ケーススタディは、特定の事例を分析することによって、問題を理解し、解決策を導き出す手法です。ケーススタディは、MBAだけでなく、医学、教育などのさまざまな分野で使用されています。
このケーススタディのメリットとしては、事例を通じて現実世界の課題を理解し、学習することができます。

ケーススタディは実際に企業事例の調査、研究などを行い作成されます。ケースを作成するのも時間がかかりますし、多くの事例を
ストックしておくのも難しいので、海外のケースを使うことも多いと思いかもしれません。

国内MBAとは

国内MBAとは、日本国内で開講されるMBAプログラムのことを指します。ビジネスに関する専門的な知識やスキルを学ぶことができる大学院レベルの学位プログラムです。国内MBAプログラムは、日本の大学や経営大学院などで開講され、日本語で教育を受けることができます。また海外のスクールに比べて、日本企業を扱うケースも多いという特長もあります。
プログラムとしては、全日制、夜間および週末、オンラインなど様々な形態のプログラムが各校で提供されています。

国内MBAの学費について

国内のMBAプログラムの学費は、大学やプログラムによって異なりますが、一般的には年間数十万から150万前後のところが多いかと思います。また、プログラムの期間や形態によっても学費が異なります。例えば、国公立大学のプログラムは、私立大学に比べて学費が安いです。全日制の場合は、学費に加え、生活費なども考慮する必要があります。

MBAを取得するために必要なこと

(1)出願資格の確認

国内MBAは大学院になりますので、出願するにあたり大学卒業または同等の資格が必要になります。
大学で、経営学を専攻していなかったとか、大学時代は理系だったからということで、入学条件から外れることはありません。
ビジネススクールは社会人を対象にしている学校にもなりますので、社会人経験年数を要件にしている学校があります。一方で、社会人経験のない新卒学生を受け入れている学校も学校数は多くはないのですが存在します。
社会人経験が多ければエグゼクティブMBA(EMBA)とよばれるカリキュラムを提供している学校もあります。学校ごとに要件やカリキュラムは異なりますので、まずはご自身が出願資格に該当しているのかを確認する必要があります。特に、大学を中退された方であれば、出願前に学校側で審査を設けている機会が多く、出願期間も早い場合があるので注意して確認してみて下さい。
 

(2)スクールの選定

国内MBAでは、私立と国公立でMBAのコースが提供されています。さらに、全日制のコースと仕事をしながら通える夜間のコースがありますので、ご自身のキャリアや今後実現したい事を踏まえたうえで、どちらのコースにするのかを選択する必要があります。
国内MBAには実践を重視したコースと理論を重視したコースなどに分かれてカリキュラムが提供されています。
学校を選択にするにあたり、学費や実際に通えるエリアなのか、自分の勉強したい分野の教員はいるのか、学校の校風、国際認証を取得しているのか、英語での授業はあるのか、教育訓練給付金の対象になっているのか、修士論文があるのかなど様々な条件を勘案して学校を選択する必要があります。ご自身の条件に見合った学校をしっかりと見定めて選定しましょう。
 

(3)書類審査、筆記試験、面接

書類審査では、大きく3つのパートについて書くことを求められます。一つは、これまでの実績。二番目は、入学して取り組みたいテーマ、そして最後にMBAの修了後はどのようになっていたいのかが問われることが多いかと思います。
各学校によって求められる項目に差異はありますが、コンパクトにしっかりと伝わる文章で書く必要があります。
 
次に筆記試験ですが、近年では、筆記試験を廃止する学校も出てきました。筆記試験では、論理的に説明する能力、経営学などの基礎的な知識、情報処理能力を測るために実施されているように思えます。各学校によって筆記試験の傾向と対策がありますので、それに見合った対策を立てて試験に臨めば問題はありません。筆記試験はあくまで足切りの試験と割り切って考える必要があります。筆記試験にあまり注力すると時間をとられてしまうので、出願までのスケジュールを考えて時間配分を行う必要があります。
一方で筆記試験を課していない学校は、書類審査および面接の比重が高いです。とりわけ書類審査の比重は高まっているように感じています。そのためにも、書類審査でしっかりとアピールするためにも、十分な対策を立てて文章を仕上げていく必要があります。
 
最後に面接ですが、基本的には提出した書類をもとに質疑応答が行われますが、書類に書かれていないことも聞かれることも当然あります。書いている内容を暗記するというよりは、様々な視点からどのようなことが聞かれそうかということを、自分自身で準備をしたうえで、最後は熱意を伝えることになります。書類審査が多少悪くても、面接によっては学校側がポテンシャルを評価してくれて十分挽回できることがあります。
ただし、ただし年齢が高くなればなるほど、学校側から求められるはハードルが上がるので、注意が必要です。
 

(4)入学、受講

入学後は、必修科目と選択科目を受講することになりますが、基本的には1年目は、戦略、マーケティング、生産管理、会計・ファイナンス、人材・組織マネジメントなどのコア科目を中心に学ぶことになります。選択科目は個人の専門性にあわせて様々な授業が提供されていることが多いです。各校によって提供されている専門科目は異なります。
授業も、ケーススタディと呼ばれる事例をディスカッションしたり、テキストを中心に講義形式でインプットを重視する授業など、学校によっても特色があります。
修士論文を課している学校では、2年目になると教員の指導を仰ぎながら修士論文を執筆することになります。入学後は夜間MBAであれば、仕事と授業の両立で慣れないこともあるかと思います。授業の予習や復習で忙しい毎日を過ごすことになります。全日制でも課題や予習をこなすので精一杯です。とても大変なことではありますが、あっという間の2年間です。悔いのないようにしっかりと学びを深めてみてください。
 

(5)修了(MBA)

卒業に必要な単位を履修すると、学位が授与されて卒業となります。大学によっては一般の大学と同じ修士号のところもあれば、専門職学位の学校もあります。MBAはゴールではなく、あくまで通過点です。MBAコースを修了したからと言って、何か変わるわけではありませんが、学校で得た人的ネットワークや物事を考える思考や問題解決能力が実際の実務で役に立つことは大いにあります。学校で学んだ知識やケーススタディは年月を経るごとに陳腐化しますが、どこに問題があるのかを考え、解決策を策定し実行する能力は陳腐化することはありません。キャリアゴールに向けてMBAでの学びはきっと役に立つはずです。より専門的に知識を深めたい場合は、博士課程が設置されている学校への進学も大学によっては提供されています。
 

関連する記事はこちら
国内MBA受験に予備校は必要か?予備校のメリットとデメリット

40代、50代でも国内MBAに合格できるのか?年齢の壁はあるのか