Contents
- もう迷わない!国内MBA 研究計画書 勝ち抜くための質的研究・量的研究
- 1. 国内MBAの研究計画書とは?
- 1.1 なぜ研究計画書が重要なのか
- 1.2 研究計画書で審査されるポイント
- 2. 研究テーマの決め方
- 2.1 MBAで研究すべきテーマとは
- 2.2 質的研究と量的研究、どちらが向いている?
- 2.2.1 研究テーマ選定のポイント
- 2.2.2 研究テーマの具体化
- 2.2.3 研究テーマの妥当性確認
- 3. 質的研究とは
- 3.1 質的研究の定義と特徴
- 3.2 質的研究のメリット・デメリット
- 3.3 国内MBAにおける質的研究の例
- 3.3.1 インタビュー調査
- 3.3.2 ケーススタディ
- 4. 量的研究とは
- 4.1 量的研究の定義と特徴
- 4.2 量的研究のメリット・デメリット
- 4.3 国内MBAにおける量的研究の例
- 4.3.1 統計データ分析
- 4.3.2 アンケート調査
- 5. 質的研究と量的研究の使い分け
- 5.1 研究テーマに最適な方法を選択する
- 5.2 質的データと量的データを組み合わせる
- 5.2.1 研究方法選択のチェックリスト
- 6. 国内MBA 研究計画書のアウトライン
- 6.1 研究背景
- 6.2 研究目的
- 6.3 研究方法
- 6.3.1 研究対象
- 6.3.2 データ収集方法
- 6.3.3 データ分析方法
- 6.4 研究スケジュール
- 6.5 参考文献
- 7. よくある失敗例
- 7.1 研究テーマ設定の失敗
- 7.2 研究方法の選択ミス
- 7.3 先行研究の調査不足
- 7.4 研究計画の具体性不足
- 7.5 倫理的配慮の欠如
- 8. 研究計画書作成のサポート体制
- 8.1 同僚や友人とのディスカッション
- 8.2 国内MBA受験予備校の活用
- 8.2.1 予備校が提供するサービス
- 8.3 オンラインリソースの活用
- 8.4 メンターシップの活用
- 8.5 学校説明会やワークショップへの参加
- 9. まとめ
もう迷わない!国内MBA 研究計画書 勝ち抜くための質的研究・量的研究
国内MBAの研究計画書作成に悩んでいませんか?本記事では、質的研究と量的研究の違いを徹底解説し、あなたの研究テーマに最適な方法を選択するためのガイドラインを提供します。研究計画書の重要性や審査のポイント、テーマの決め方から、具体的な研究方法の例まで、幅広くカバー。さらに、よくある失敗例や作成のサポート体制についても触れ、あなたの研究計画書作成をサポートします。慶應ビジネス・スクールや早稲田大学ビジネススクールなど、国内トップMBAスクールの入学審査を勝ち抜くための実践的なアドバイスが満載です。この記事を読めば、自信を持って研究計画書に取り組むことができるでしょう。
1. 国内MBAの研究計画書とは?
国内MBAの研究計画書は、MBA(経営学修士)プログラムに出願する際に提出が求められる重要な書類です。この計画書は、志願者が取り組もうとしている研究テーマや方法論、予想される成果などを詳細に記述したものです。
1.1 なぜ研究計画書が重要なのか
研究計画書は、以下の理由から非常に重要な位置づけにあります:
- 志願者の研究能力と学術的素養を示す機会:計画書を通じて、自身の問題意識や分析力、論理的思考能力をアピールできます。
- 入学後の研究の方向性を明確化:研究テーマや方法論を事前に検討することで、入学後のスムーズな研究開始が可能になります。
- 大学側の評価材料:志願者の研究内容が大学のカリキュラムや指導教員の専門性と合致しているかを判断する基準となります。
- 研究の実現可能性を検討:限られた修業年限内で完遂できる研究計画であるかを審査します。
1.2 研究計画書で審査されるポイント
国内MBAの研究計画書は、主に以下のポイントで審査されます:
審査項目 | 評価ポイント |
---|---|
研究テーマの独自性 | 先行研究との差別化、新規性 |
研究の意義 | 学術的・実務的な貢献度 |
研究方法の適切性 | テーマに適した質的・量的研究手法の選択 |
論理的構成 | 研究の背景、目的、方法、予想される結果の一貫性 |
実現可能性 | 2年間のMBA課程で完遂できる計画であるか |
文献レビュー | 関連する先行研究の把握度 |
これらのポイントを踏まえ、志願者は自身の研究計画を綿密に練り上げる必要があります。特に、研究テーマの独自性と実務への応用可能性は、国内MBAにおいて重視される傾向にあります。
また、研究計画書は単なる入学審査の書類ではなく、入学後の研究活動の指針となる重要な文書でもあります。そのため、入学後の2年間を見据えた具体的かつ実行可能な計画を立てることが求められます。
国内MBAの研究計画書作成にあたっては、志望する大学の特色や重点分野を十分に理解し、自身のキャリアゴールとの整合性を図ることも重要です。例えば、グローバルビジネスに強みを持つ大学であれば、国際経営に関連するテーマを選択するなど、大学の特色と自身の研究テーマをリンクさせることで、より説得力のある研究計画書を作成することができます。
さらに、研究計画書は志願者の問題解決能力や創造性を示す機会でもあります。ビジネス界の現状分析から課題を抽出し、その解決策を提案するような研究テーマは、MBAプログラムの本質である実践的な経営学習と合致し、高い評価を得やすいでしょう。
最後に、研究計画書の作成は志願者自身のMBA取得後のキャリアプランを明確化する機会にもなります。研究テーマを通じて獲得したい知識やスキル、それらをどのように将来のキャリアに活かすのかを具体的に描くことで、より説得力のある研究計画書となり、同時に自身のキャリア戦略の指針ともなるのです。
2. 研究テーマの決め方
国内MBAの研究計画書を作成する上で、適切な研究テーマを選ぶことは非常に重要です。ここでは、効果的な研究テーマの決め方について詳しく解説します。
2.1 MBAで研究すべきテーマとは
MBAプログラムでは、ビジネスに関連する幅広いテーマを研究することができます。以下は、国内MBAで人気の研究テーマ分野です:
- 経営戦略
- マーケティング
- 人材・組織行動
- ファイナンス
- イノベーション
- 起業家精神
- ビジネスモデル
- サステナビリティ経営
研究テーマを選ぶ際は、自身のキャリア目標や興味、そして現在のビジネストレンドを考慮することが重要です。例えば、デジタルトランスフォーメーションやESG経営など、自社が抱える課題に合わせて現在注目されているテーマを選ぶことで、研究の価値を高めることができます。
2.2 質的研究と量的研究、どちらが向いている?
研究テーマが決まったら、次は研究方法を選択する必要があります。質的研究と量的研究のどちらが適しているかは、研究テーマや目的によって異なります。
研究方法 | 特徴 | 適したテーマ例 |
---|---|---|
質的研究 | 深い洞察を得られる、柔軟性が高い | 組織文化、リーダーシップスタイル、消費者行動の動機 |
量的研究 | 数値データを扱う、統計的分析が可能 | 市場シェア分析、財務パフォーマンス、顧客満足度調査 |
テーマの性質や研究目的を十分に検討し、最適な研究方法を選択することが重要です。場合によっては、質的研究と量的研究を組み合わせたミックス法を採用することも効果的です。
2.2.1 研究テーマ選定のポイント
- 自身の経験や専門性を活かせるテーマを選ぶ
- ビジネス界で現在注目されている課題や問題に焦点を当てる
- 研究の実行可能性(データ入手の容易さ、時間的制約など)を考慮する
- 指導教員のアドバイスを積極的に求める
- 先行研究をレビューし、新規性のある視点を見出す
例えば、日本企業のDX推進における組織的課題というテーマを選んだ場合、質的研究(インタビュー調査)と量的研究(アンケート調査)を組み合わせることで、より包括的な研究が可能になりますが、2年間という限られた時間で研究できるかが大切です。
2.2.2 研究テーマの具体化
テーマを決めたら、次はそれを具体化する必要があります。以下の要素を明確にすることで、研究テーマをより具体的にできます:
- 研究対象(例:中小企業、特定の業界)
- 地理的範囲(例:日本全国、特定の地域)
- 時間的範囲(例:過去5年間、コロナ禍以降)
- 焦点を当てる変数や要因(例:生産性、従業員満足度)
具体的で明確な研究テーマを設定することで、研究の方向性が定まり、効果的な研究計画書の作成につながります。
2.2.3 研究テーマの妥当性確認
選んだ研究テーマの妥当性を確認するために、以下のチェックリストを活用してください:
- ビジネス界や学術界に貢献できる新しい知見を提供できるか
- 研究期間内に完了可能な範囲か
- 必要なデータや資源を入手できるか
- 倫理的な問題はないか
- 自身の能力やスキルで遂行可能か
- MBAプログラムの目的や要件に合致しているか
これらの点を十分に検討し、必要に応じて指導教員や同僚と議論することで、より適切な研究テーマを選定することができます。
3. 質的研究とは
質的研究は、社会現象や人間行動を深く理解するための研究手法です。数値化が難しい複雑な現象を、詳細に観察し解釈することで、その本質を捉えようとするアプローチです。
3.1 質的研究の定義と特徴
質的研究は、以下のような特徴を持っています:
- 自然な環境での観察を重視
- 研究対象者の視点や経験を重視
- 柔軟な研究デザイン
- データの解釈に重点を置く
- 少数の事例を深く掘り下げる
質的研究では、研究者自身が重要な研究ツールとなります。研究者の観察力や洞察力、解釈能力が研究の質を左右するのです。
3.2 質的研究のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
複雑な現象の深い理解が可能 | 一般化が難しい |
予期せぬ発見がある | 研究者のバイアスが入りやすい |
柔軟な研究プロセス | 時間と労力がかかる |
文脈を考慮した分析が可能 | 再現性が低い |
これらのメリットとデメリットを理解した上で、研究目的に合わせて質的研究を選択することが重要です。
3.3 国内MBAにおける質的研究の例
国内MBAプログラムでは、ビジネスの現場に即した質的研究が行われています。以下に代表的な例を紹介します。
3.3.1 インタビュー調査
インタビュー調査は、質的研究の中でも最も一般的な手法の一つです。例えば、以下のようなテーマでインタビュー調査が行われています:
- 日本企業の海外展開における文化的障壁の克服方法
- スタートアップ企業のCEOのリーダーシップスタイル分析
- 大企業における新規事業開発のプロセスと課題
インタビュー調査では、半構造化インタビューが多く用いられます。これにより、一定の枠組みを保ちつつ、柔軟な対話が可能となります。
3.3.2 ケーススタディ
ケーススタディは、特定の企業や事例を深く掘り下げて分析する手法です。国内MBAでは以下のようなケーススタディが行われています:
- トヨタ生産方式の導入による中小企業の生産性向上
- ユニクロのグローバル展開戦略の成功要因分析
- 楽天の企業文化が組織パフォーマンスに与える影響
ケーススタディでは、複数のデータソース(インタビュー、社内文書、観察など)を組み合わせて分析することが一般的です。これにより、多角的な視点から事例を理解することができます。
質的研究は、国内MBAにおいて重要な研究アプローチの一つです。複雑なビジネス現象を深く理解し、実践的な知見を得るために活用されています。ただし、研究の信頼性と妥当性を高めるために、適切な研究デザインと厳密な分析プロセスが求められます。
4. 量的研究とは
量的研究は、数値データを用いて客観的な分析を行う研究手法です。国内MBAの研究計画書において、量的研究は重要な位置を占めています。この章では、量的研究の定義や特徴、メリット・デメリット、そして具体的な例を詳しく見ていきましょう。
4.1 量的研究の定義と特徴
量的研究は、数値化可能なデータを収集し、統計的手法を用いて分析する研究方法です。主に大規模なサンプルを対象とし、仮説の検証や一般化可能な結論の導出を目指します。
量的研究の主な特徴は以下の通りです:
- 客観性:数値データを用いるため、研究者の主観が入りにくい
- 再現性:同じ条件下で研究を繰り返した場合、類似した結果が得られやすい
- 一般化:大規模サンプルを用いることで、母集団全体への一般化が可能
- 統計的検定:仮説の検証に統計的手法を用いる
4.2 量的研究のメリット・デメリット
国内MBAの研究計画書作成において、量的研究を選択する際は以下のメリットとデメリットを考慮する必要があります。
メリット | デメリット |
---|---|
大規模データの分析が可能 | 個々の事例の詳細な理解が困難 |
客観的な結果が得られやすい | 複雑な社会現象の説明が難しい |
統計的手法による仮説検証 | データ収集に時間とコストがかかる |
結果の一般化が可能 | 質問項目の設計に注意が必要 |
国内MBAの研究計画書では、これらのメリットとデメリットを踏まえた上で、研究テーマに最適な手法を選択することが重要です。
4.3 国内MBAにおける量的研究の例
国内MBAの研究計画書で用いられる量的研究の具体例を見ていきましょう。
4.3.1 統計データ分析
統計データ分析は、既存の数値データを用いて傾向や関係性を分析する手法です。例えば:
- 日本の上場企業の財務データを用いた企業価値分析
- 女性の取締役の比率と企業業績の関係
これらの研究では、統計ソフトウェア(例:Python、SPSS、R、Stataなど)を用いて回帰分析や因子分析、共分散構造分析などの高度な統計手法を適用します。
4.3.2 アンケート調査
アンケート調査は、研究者が独自に設計した質問項目を用いてデータを収集する手法です。国内MBAの研究計画書における具体例としては:
- 日本企業の従業員を対象とした職務満足度調査と業績の関係
- 消費者の購買行動に関する大規模オンラインアンケート
- 中小企業経営者のリスク認識に関する質問紙調査
アンケート調査では、サンプリング手法や質問項目の設計、回答率の向上策など、様々な要素に注意を払う必要があります。
国内MBAの研究計画書において量的研究を選択する場合、以下の点に留意しましょう:
- 研究テーマに適した分析手法の選択
- 信頼性の高いデータソースの確保
- 適切なサンプルサイズの設定
- 統計的手法の正確な適用
- 結果の解釈と実務への応用可能性の検討
量的研究は、国内MBAの研究計画書において強力なツールとなります。しかし、その適用には十分な準備と理解が必要です。次章では、質的研究と量的研究の使い分けについて詳しく見ていきます。
5. 質的研究と量的研究の使い分け
5.1 研究テーマに最適な方法を選択する
国内MBAの研究計画書を作成する際、質的研究と量的研究のどちらを選択するかは非常に重要です。研究テーマの性質や目的に応じて、適切な研究方法を選ぶことが成功の鍵となります。
以下の表は、研究テーマの特性に応じた研究方法の選択基準を示しています:
研究テーマの特性 | 適した研究方法 |
---|---|
新しい現象や概念の探索 | 質的研究 |
仮説の検証や一般化 | 量的研究 |
複雑な社会的プロセスの理解 | 質的研究 |
大規模なデータ分析や傾向の把握 | 量的研究 |
例えば、「日本の中小企業におけるデジタルトランスフォーメーションの課題」というテーマであれば、複雑な組織的・文化的要因を深く理解する必要があるため、質的研究が適しているでしょう。一方、「eコマース導入が小売業の売上に与える影響」というテーマであれば、数値データを分析する量的研究が適切です。
5.2 質的データと量的データを組み合わせる
質的研究と量的研究を組み合わせる混合研究法は、複雑な経営課題を多角的に分析するのに有効です。この手法は、国内MBAの研究計画書でも高く評価されることが多いです。
混合研究法の例として、以下のようなアプローチが考えられます:
- 探索的順次デザイン:まず質的研究で仮説を生成し、その後量的研究で検証する
- 説明的順次デザイン:量的研究の結果を質的研究で深掘りする
- 並行的デザイン:質的データと量的データを同時に収集し、総合的に分析する
例えば、「日本企業の海外展開における文化的障壁の克服」というテーマでは、以下のような混合研究法が考えられます:
- 量的研究:海外展開の成功度を測定する大規模アンケート調査
- 質的研究:成功企業と失敗企業へのインタビュー調査
- 総合分析:両方のデータを統合し、成功要因と失敗要因を特定
このような複合的なアプローチは、研究の信頼性と妥当性を高め、より実践的な示唆を得ることができます。
5.2.1 研究方法選択のチェックリスト
研究方法を選択する際は、以下の点を考慮しましょう:
- 研究の目的(探索的か検証的か)
- 研究対象の性質(数値化可能か否か)
- 利用可能なリソース(時間、アクセス可能なデータ)
- 研究者自身のスキルと経験
- 期待される研究成果の形態(理論構築か実証分析か)
国内MBAの研究計画書では、選択した研究方法の妥当性を明確に説明することが重要です。なぜその方法が最適なのか、どのような新しい知見が得られると期待されるのかを論理的に述べることで、審査員を納得させることができるでしょう。
最後に、研究方法の選択は固定的なものではありません。研究の進行に伴い、より適切な方法が見つかることもあります。柔軟性を持ちつつも、一貫性のある研究計画を立てることが、国内MBAの研究計画書成功の鍵となります。
6. 国内MBA 研究計画書のアウトライン
国内MBAの研究計画書を作成する際、適切なアウトラインを構築することが極めて重要です。以下に、効果的な研究計画書のアウトラインを詳細に解説します。
6.1 研究背景
研究背景では、あなたの研究テーマが生まれた経緯や、その重要性を説明します。ここでは以下の点を含めることが重要です:
- 研究テーマに関する現在の状況や問題点
- なぜこのテーマがあなたにとって重要なのか
- 既存の研究や理論との関連性
- ビジネス界における実践的な意義、あなたのキャリアとどう結びつくのか
研究背景は、審査する教員に対してあなたの研究の必要性を理解させる重要な部分です。簡潔かつ説得力のある記述を心がけましょう。
6.2 研究目的
研究目的では、あなたの研究が何を明らかにしようとしているのかを明確に述べます。以下の点を含めると良いでしょう:
- 主要な研究課題
- 研究によって得られる期待される成果
- 研究の独自性や革新性
- ビジネス実務への応用可能性
研究目的は、具体的かつ測定可能な形で記述することが重要です。例えば、「日本の中小企業におけるAI導入の阻害要因を特定し、その解決策を提案する」といった具体的な表現を用いましょう。
6.3 研究方法
研究方法では、あなたがどのようにして研究目的を達成しようとしているのかを詳細に説明します。ここでは以下の3つの要素が重要です:
6.3.1 研究対象
研究対象について、以下の点を明確にします:
- 調査対象となる企業や個人の特徴
- 対象を選定した理由
- サンプルサイズとその妥当性
6.3.2 データ収集方法
データ収集方法では、以下の点を詳細に説明します:
- 質的研究の場合:インタビュー、フォーカスグループ、参与観察など
- 量的研究の場合:アンケート調査、既存データの活用など
- データ収集の手順と期間
- 倫理的配慮(個人情報保護など)
6.3.3 データ分析方法
ほとんどのスクールでは細かい研究手法まで考えておく必要はありません。アカデミック色のスクールを受験する場合、参考にしてください。データ分析方法では、収集したデータをどのように分析するかを説明します:
- 質的研究の場合:テーマティックアナリシス、グラウンデッド・セオリー・アプローチなど
- 量的研究の場合:統計的手法(回帰分析、因子分析など)
- 使用するソフトウェア(Python、SPSS、Rなど)
研究方法の選択は、研究目的に適したものであることが重要です。また、選択した方法の妥当性や信頼性についても言及しましょう。
6.4 研究スケジュール
研究計画書において筑波や東京都立のアカデミック色の強い学校であれば、研究スケジュールを記載する必要がある場合があります。研究スケジュールでは、あなたの研究計画の時間的な流れを示します。以下のような表を用いて視覚的に表現すると効果的です:
期間 | 活動内容 |
---|---|
1-3ヶ月目 | 文献調査、研究設計の精緻化 |
4-6ヶ月目 | データ収集(インタビューまたはアンケート実施) |
7-9ヶ月目 | データ分析 |
10-12ヶ月目 | 論文執筆、発表準備 |
現実的かつ具体的なスケジュールを立てることが重要です。予期せぬ遅延や修正の可能性も考慮に入れましょう。
6.5 参考文献
参考文献リストは、あなたの研究の学術的基盤を示す重要な要素ですが、早稲田や一橋、慶應など文字数の関係上、含めることが難しい場合が多いです。記載する場合、以下の点に注意して作成しましょう:
- 最新の学術論文や書籍を中心に選択
- 国内外の文献をバランス良く含める
- 引用形式は指定されたスタイル(APAやHarvardなど)に従う
- 研究テーマに直接関連する文献を優先的に掲載
参考文献リストは、あなたの研究の学術的深さと幅広さを示す重要な指標となります。研究計画書の中で引用した文献はもちろん、今後の研究で参照予定の重要文献も含めるようにしましょう。
以上の要素を含む研究計画書を作成することで、国内MBAの厳しい選考を勝ち抜く可能性が高まります。各セクションを丁寧に作成し、全体として一貫性のある説得力のある研究計画を提示することが成功の鍵となります。
7. よくある失敗例
国内MBAの研究計画書作成において、多くの受験生が陥りやすい失敗例があります。これらを事前に把握し、回避することで、より強力な研究計画書を作成することができます。
7.1 研究テーマ設定の失敗
研究テーマの設定は、研究計画書の根幹を成す重要な要素です。しかし、多くの受験生がこの段階で躓いてしまいます。以下に、よくある失敗例を挙げます:
- テーマが広すぎる:例えば「日本企業の国際化戦略」といったテーマは範囲が広すぎて、限られた時間内で深い研究を行うことが困難です。
- テーマが狭すぎる:逆に「A社のB製品における顧客満足度調査」といったテーマは、MBAレベルの研究としては狭すぎる可能性があります。
- 独創性の欠如:既存の研究の単なる追試や、一般的すぎるテーマは、審査員の興味を引くことができません。
- 実現可能性の低さ:データ収集が極めて困難なテーマや、倫理的問題を含むテーマは避けるべきです。
これらの失敗を避けるためには、自身の興味・関心と、MBAプログラムの特徴、そして実現可能性のバランスを取ることが重要です。
7.2 研究方法の選択ミス
適切な研究方法を選択することは、研究の成功に直結します。しかし、多くの受験生が以下のような失敗を犯しています:
- 研究テーマと方法のミスマッチ:例えば、消費者心理を深く理解したい研究に対して、単純な量的調査のみを用いるなど。
- 方法論の理解不足:選択した研究方法の長所・短所や適用範囲を十分に理解していないケース。
- データ収集の現実性を考慮していない:例えば、多忙な経営者への大規模インタビュー調査を安易に提案するなど。
- 分析スキルと方法のミスマッチ:高度な統計分析を提案しているが、実際にはそのスキルを持っていないケース。
これらの失敗を避けるためには、研究方法論に関する十分な学習と、自身の能力や利用可能なリソースの冷静な評価が必要です。
7.3 先行研究の調査不足
多くの受験生が、先行研究の調査を軽視してしまう傾向があります。これは以下のような問題を引き起こします:
- 研究の独自性が示せない:既に同様の研究が行われていることに気づかず、研究の意義を主張できない。
- 最新の研究動向を反映できていない:古い文献のみを参照し、現在の学術的議論を把握できていない。
- 研究手法の妥当性を示せない:類似研究で用いられている方法論を参考にできず、自身の研究手法の妥当性を示せない。
先行研究の徹底的な調査は、自身の研究の位置づけを明確にし、研究の意義を示す上で不可欠です。
7.4 研究計画の具体性不足
抽象的で具体性に欠ける研究計画は、審査員に研究の実現可能性や研究者の準備状況に疑問を抱かせます。以下のような失敗例が多く見られます:
- 研究スケジュールの不明確さ:各段階にどの程度の時間を要するのか、明確に示せていない。
- データ収集方法の具体性不足:「アンケート調査を行う」とだけ記述し、対象や規模、手法の詳細を示していない。
- 分析手法の不明確さ:どのようなソフトウェアや統計手法を用いるのか、具体的に示せていない。
- 予想される結果や貢献の欠如:研究によって何が明らかになり、どのような貢献が期待できるのか、具体的に示せていない。
具体的で詳細な研究計画は、審査員に研究の実行可能性と意義を確信させる重要な要素です。
7.5 倫理的配慮の欠如
研究倫理は、特にビジネス分野の研究において極めて重要です。しかし、多くの受験生がこの点を軽視してしまいがちです:
- 個人情報保護への言及不足:調査対象者のプライバシーをどのように保護するか、明確に示していない。
- 企業秘密への配慮不足:企業の機密情報をどのように扱うか、考慮していない。
- 利益相反の未考慮:自身の立場と研究対象との関係性について、適切に開示していない。
- インフォームド・コンセントへの言及不足:調査参加者からどのように同意を得るか、明確にしていない。
研究倫理への配慮を明確に示すことは、研究の信頼性と実施可能性を高める上で不可欠です。
失敗例 | 対策 |
---|---|
研究テーマ設定の失敗 | 興味・関心、MBAプログラムの特徴、実現可能性のバランスを取る |
研究方法の選択ミス | 研究方法論の十分な学習と自身の能力・リソースの冷静な評価 |
先行研究の調査不足 | 最新の学術論文や業界レポートの徹底的な調査 |
研究計画の具体性不足 | 各段階の詳細なスケジュール、方法、予想される結果の明確な記述 |
倫理的配慮の欠如 | 個人情報保護、企業秘密、利益相反などへの明確な対応策の提示 |
これらの失敗例を認識し、適切に対策を講じることで、より強力で説得力のある研究計画書を作成することができます。国内MBAの入学審査において、研究計画書は非常に重要な要素です。上記の点に十分注意を払い、自身の研究の意義と実現可能性を明確に示すことで、審査員を納得させる研究計画書を作成することができるでしょう。
8. 研究計画書作成のサポート体制
研究計画書の作成は、国内MBAの受験プロセスにおいて非常に重要な段階です。しかし、多くの受験生にとって、これは決して容易なタスクではありません。そこで、効果的な研究計画書を作成するためのサポート体制について詳しく見ていきましょう。
8.1 同僚や友人とのディスカッション
研究計画書の作成過程で、同僚や友人との意見交換は非常に有益です。他者の視点を取り入れることで、自分の研究テーマや方法論に対する新たな洞察を得られる可能性があります。
ディスカッションの方法として、以下のようなものが挙げられます:
- 定期的な研究会の開催
- オンラインフォーラムでの意見交換
- 1対1のピアレビュー
これらの方法を通じて、研究計画書の各セクションについて建設的なフィードバックを得ることができます。
8.2 国内MBA受験予備校の活用
多くの受験生が国内MBA受験予備校を利用しています。これらの予備校は、研究計画書作成に関する専門的なサポートを提供しています。
8.2.1 予備校が提供するサービス
サービス | 内容 |
---|---|
個別指導 | 経験豊富な講師による1対1の指導 |
グループセッション | 他の受験生との意見交換や共同学習 |
添削サービス | 研究計画書のドラフトに対する詳細なフィードバック |
テーマ設定サポート | 適切な研究テーマの選定に関するアドバイス |
予備校を活用することで、研究計画書作成のプロセスをより効率的に進められるでしょう。
8.3 オンラインリソースの活用
インターネット上には、研究計画書作成に役立つ多くのリソースが存在します。以下のようなものを活用することで、自己学習を進めることができます:
- 研究方法論に関する動画
- 学術論文データベース
- ビジネススクールの公式サイトで公開されている情報
これらのオンラインリソースを効果的に活用することで、研究計画書の質を大幅に向上させることができるでしょう。
8.4 メンターシップの活用
ビジネス界や学術界で経験豊富なメンターを見つけることも、研究計画書作成の強力なサポートとなります。メンターからは以下のような支援を得られる可能性があります:
- 実務経験に基づく研究テーマの妥当性評価
- キャリアゴールと研究テーマの整合性についての助言
- ネットワーキングの機会
メンターを通じて、単なる研究計画書の作成支援を超えた、長期的なキャリア支援を受けられる可能性もあります。
8.5 学校説明会やワークショップへの参加
多くのビジネススクールや教育機関が、受験生向けの学校説明会やワークショップを開催しています。これらのワークショップに参加することで、以下のような利点が得られます:
- 専門家によるアドバイス
- 他の受験生との交流と情報交換
- 模擬授業など実践的な演習を通じたスキル向上
- 最新の研究トレンドや方法論に関する情報収集
学校説明会やワークショップへの参加は、研究計画書作成のスキルを向上させる機会となるでしょう。
9. まとめ
国内MBAの研究計画書作成において、質的研究と量的研究の適切な選択と活用は非常に重要です。研究テーマに応じて、インタビューやケーススタディなどの質的手法、あるいは統計分析やアンケート調査などの量的手法を選択しましょう。両者を組み合わせることで、より深い洞察を得られる場合もあります。研究計画書では、研究背景、目的、方法、スケジュールを明確に示し、慶應ビジネス・スクールや早稲田大学ビジネススクールなどの審査基準を意識しましょう。また、研究テーマ設定や方法選択の失敗を避けるため、リクルートや日経といった企業の情報も参考にしつつ、同僚や友人とのディスカッション、あるいは私たちのような予備校を活用することをお勧めします。綿密な準備と適切な方法選択により、国内MBAへの道を切り開いていけるでしょう。