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東京都立大学 大学院 経営学研究科(MBA)経営学プログラムで得られる学び
はじめに
東京都立大学大学院 経営学プログラム(都立大学MBA)は、複雑さの増すビジネス環境に対処できる高度な知識と思考力を兼ね備えた企業や公共部門のマネジメントを担う人材を育成するべく 2003 年4月に開設されたビジネススクールです。修士論文を通じて専門分野を深く学ぶことができます。
東京都立大学大学院経営学研究科経営学専攻経営学プログラム
1.東京都立大学 大学院経営学プログラムの概要
キャンパスは丸の内。東京都千代田区丸の内1-4-1 丸の内永楽ビルディング18階
授業は平日の5時限 18:20 ~ 19:50、6時限 20:00 ~ 21:30と土曜日の10時~17時50分
学位は、修士(経営学) (Master of Business Administration [MBA])
在校生の年齢構成
年齢構成としては、30代の方が約44%。40代の方が約36%ということで30代、40代の方で全体の80%を占めています。
男女比は4:1で男性の割合が多くなっています。
東京都民であれば、入学金が半額になるのでありがたいですね。公立ということもあり2年間の学費も私立に比べて安いです。
また、新制度(都内子育て世帯への新たな支援(授業料実質無償化)も用意されているようなので、事前に確認してみてください。
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2.カリキュラムと教育内容
入学定員50名に対し、それとほぼ同数の教授と准教授(特任教授を含む)による徹底した少人数指導が大きな特長となっています。修士論文・課題研究論文などの論文を執筆することが修了要件となっているため、論文を執筆することで、表層的な学びにとどまらず本質を考え抜く教育を行っています。
また、出願時に選択した教育研究プロジェクトに所属し、所属する教育研究プロジェクトに関連する授業を中心に専門科目を幅広く履修するとともに、修士論文または課題研究論文の執筆の準備を進めていくことを前提にカリキュラムがつくられています。

1年次から所属プロジェクトを決めて、専門分野を深堀していくことができます。個人的には、他の国内MBAの学校に比べると専門科目の科目数が少ないようにも感じます。修士論文で専門性を高めていくことはできますが、経営戦略、マーケティング、人的資源管理系の科目がもう少し選択肢があると良いなと個人的には感じています。一方で、データサイエンス系の科目は充実しているので、PythonやRなどを活用して分析を行いたいのであれば、プログラミングの習得にもつながるでしょう。
3.入試対策のポイント
9月入試の場合、都立大MBAは例年7月中旬からの出願となっています。そのため、研究計画書の取り組みなどほかの学校と同様の
スケジュールで進めていると間に合いません、しっかりとスケジュールを意識して取り組むことが重要です。また筑波と同様
アカデミックを重視しており、先行研究をしっかりと確認しておく必要があります。面接でもかなり細かく研究計画書の内容について質問がなされています。
また都立大の小論文試験は細かな知識を求められることがあるので、しっかりと過去問を見て、傾向をつかんでおく必要があります。都立大MBAでは過去問をオンラインで公表してくれているので助かりますね。
2025年の募集要項を見ると研究計画書については以下のような記載があります。
(1)研究テーマ(修士論文若しくは課題研究のテーマとして考えていること。リサーチ・クエスチョンの形になっていることが望ましい)
(2)研究の意義(その研究テーマにどのような学術上、あるいは実務上の意義があるのか)
(3)研究テーマに関連してこれまでに論文や専門書等で学んだこと、自分で調べたこと(これまでに読んだ主な文献やアクセスした情報のリストを付すこと)、関連した職務経験など。
(4)今後の研究計画(研究を進めていくにあたって今後どのような取り組みが必要か。履修すべき科目、読むべき文献、習得すべき研究手法、アクセスすべき若しくはアクセス可能な情報源など)
以上の内容をA4 4枚以内でまとめる必要があります。ほぼ、修士論文研究計画書のようなイメージですね。
4.まとめ
都心にサテライトキャンパスがあるので、アクセスも便利で金銭的な支出も公立校ということで抑えられるのがメリットになるかと思います。
実務家の先生というよりは研究者の先生が多いので、アカデミックな専門性を高めたいということであれば、都立大MBAは選択肢の一つに入るのではないでしょうか。アカデミック寄りな分、研究計画書の作成にはしっかりと時間をかけて取り組む必要がありますので、余裕をもって取り組みたいところです。
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