Contents
はじめに
国内MBAを目指している方にとって、MBAを志望する理由である志望動機について考えることは避けて通れません。
というのも、ほぼすべての学校で、提出する書類で志望動機については書かされます。さらには、面接でも
ほとんどと言っていいほど、かならず聞かれるのが志望動機だからです。
今回は、国内MBAを志望する理由の切り口について書いてみます。
1. MBAを目指す本質的な理由を探る
なぜ、あなたは国内MBAを目指すのでしょうか。
MBAを目指す真の理由を深く掘り下げることが重要です。単なるキャリアアップや年収アップではなく、
自身のキャリアビジョンとMBAがどのように結びつくのか、そしてこれまでの職務経験が
MBAでの学びにどう活かせるのかを明確にしましょう。志望動機に説得力を持たせるには、
この本質的な理由の探求が欠かせません。
ここで忘れてはいけないのが、MBAはあくまで手段です。
目的ではありません。受験の指導をしていて、いつの間にか手段が目的化している方が多くいます。
ですので、2点について考える必要があります。
1.1 個人のキャリアビジョンとMBAの関連性
自身の長期的なキャリアゴールを明確にし、そこにMBAがどう貢献するかを具体的に述べましょう。
例えば、グローバル企業でのマネジメント職を目指す場合、MBAで学ぶ国際ビジネス戦略や
クロスカルチャーマネジメントがどのように役立つかを説明します。
自己分析を徹底し、MBAとの関連性を具体的に示すことが重要です。
まず1点目のキャリアゴールについてです。キャリアゴールから逆算して、どうしてMBAが必要なのかを
考える必要があります。キャリアゴールは自分がなりたい理想像でも構いません。まずは理想でも描くことが必要です。
注意が必要なのは、転職を前提に考えるのではなく現在の職場でのキャリアゴールを描くということです。
海外のMBAとは違い、国内ではパートタイム型のような夜間を中心とした学校に進学される方が多いので、
働き続けながら、進学をされる方が多いはずです。そのためMBAを取得して転職という考えだと
学校側に評価されないことがあるため、注意が必要です。
1.2 自分の強みと弱みについて考える
2点目の自分の強みと弱みについては、自分が持っている強みは何で、それを伸ばすにはどうすればいいか。
逆に弱みは何で、それを補うためにはどうすればいいのか。強みを伸ばすためにMBAは、あなたにとって
どうして役に立つのか、MBAはあなたの弱みをどのように補ってくれるのかを考える必要があります。
1.3 現在の職務経験とMBAの相乗効果
これまでの職務経験がMBAでの学びにどのように活かせるか、そしてMBAで得た知識やスキルが
今後のキャリアにどう貢献するかを明確に示しましょう。例えば、マーケティング部門での経験を持つ人が、
MBAでファイナンスを学ぶことで、より戦略的な製品開発や投資判断ができるようになる点などを強調します。
2. 志望動機に盛り込むべき要素
2.1 リーダーシップスキルの獲得経験
MBAプログラムでは、リーダーシップスキルの向上が重要な要素です。
これまでのリーダーシップ経験や、チームをまとめた実績などを具体的に挙げ、
MBAでさらにそのスキルを磨きたい意欲を示しましょう。例えば、プロジェクトリーダーとして成功した経験や、
部下の育成に取り組んだ事例などを挙げ、MBAでの学びとの関連性を説明します。
3. 国内MBAの特色を活かした志望理由
3.1 国内企業文化への深い理解
国内MBAの強みの一つは、日本企業文化への深い理解を得られる点です。
グローバル化が進む中でも、日本特有のビジネス慣行や意思決定プロセスへの理解は重要です。
国内MBAで学ぶことで、日本企業の強みを活かしつつ、グローバルスタンダードとの
バランスを取る能力が身につくことを強調しましょう。
3.2 実務に直結したプログラム構成との関連
国内MBAの多くは、実務に直結したプログラム構成が特徴です。ケーススタディや
プロジェクトベースの学習、現役経営者との対話など、理論と実践のバランスが取れた学びが可能です。
自身のキャリアゴールに照らし合わせ、これらのプログラムがどのように役立つかを
具体的に述べることで、志望動機の説得力が増します。
4. 志望校選びの重要性
4.1 各校の特色と自身のニーズのマッチング
志望校選びは慎重に行うべきです。各MBAプログラムの特色
(例:グローバル志向、起業家育成、特定産業への特化など)を調査し、自身のキャリアゴールとの
マッチングを十分に検討しましょう。
志望動機では、なぜその学校を選んだのかを具体的に説明し、
自身の成長とプログラムの特徴がどう結びつくかを明確に示すことが重要です。
4.2 志望校が求める人材像の理解
意外に見落としがちなのがこの人材像の理解です。
各MBAプログラムが求める人材像を理解し、自身がそれにどう合致するかを示すことも重要です。
学校のミッションステートメントや入学者の特徴などを調査し、自身の経験や価値観が
どのように学校の理念と合致するかを説明しましょう。
これにより、あなたがプログラムに貢献できる存在であることをアピールできます。
5. 志望動機をより説得力のあるものにする技術
5.1 数値目標を含めた具体的なキャリアプラン
志望動機をより説得力あるものにするには、具体的な数値目標を含めたキャリアプランを示すことが効果的です。
例えば、「MBAから5年後に年商100億円の事業部門を立ち上げる」といった明確な目標を設定し、
そのために必要なスキルや知識をMBAでどのように習得するかを説明します。
具体性が高いほど、あなたの志望動機の真剣さが伝わります。
5.2 MBAで得た知識の還元方法
MBAで学んだ知識やスキルを、どのように社会や組織に還元するかを具体的に述べることも重要です。
例えば、「MBAで学んだイノベーション理論を活用し、自社の新規事業開発を加速させる」といった
具体的なプランを示すことで、あなたのMBA取得が個人の成長だけでなく、
組織や社会にも貢献することを強調できます。
説得力ある志望動機を作成するには、自己分析を徹底し、MBAプログラムとの関連性を具体的に示すことが重要です。
キャリアビジョンとの整合性、これまでの経験の活用、リーダーシップ経験の強調、国内MBAの特色の理解、
志望校選びの慎重さ、具体的なキャリアプランの提示、そして学びの還元方法の説明など、
多角的な視点から自身の志望理由を構築しましょう。これらの要素を巧みに組み合わせることで、
あなたのMBA志望の真剣さと将来性が伝わる、説得力のある志望動機を作成することができます。
中央大学のMBAでは、志願理由書を書くことは、どういうことなのかについて書いてくれています。
こうした考え方は参考になると思いますので、ご参考にどうぞ。