神戸大学MBAプログラムの特徴と入試対策

神戸MBA

神戸大学大学院経営学研究科(神戸大学MBA)の特徴と入試対策

 

はじめに

関西圏の方であれば、神戸大学大学院経営学研究科現代経営学専攻(MBAプログラム)を志望校として検討されている方も
多いかと思います。今回は、専門職大学院である神戸大学大学院経営学研究科現代経営学専攻(以下神戸MBA)
について書いてみたいと思います。

神戸大学ビジネススクールHP

 

神戸大学ビジネススクールの概要

基本情報

  • コース:夜間(1.5年)
  • 試験内容:書類審査、時事小論文(一次試験)、面接(2次試験)
  • 試験は年1回、11月に出願、試験は1月
  • 修士論文:あり
  • 学費:1,085,700円(1.5年)

アクセス

  • 住所:兵庫県神戸市灘区六甲台2-1
  • アクセス:阪急「六甲」駅から約15~25分、阪神「御影」駅、JR「六甲道」駅、阪急「六甲」駅からバス

神戸MBAの年齢層

平均年齢は公表されていませんが、2024年度は入学されている72名中34名が40歳以上ということで、過半数に近い方が
15年以上の社会人経験を有していることが見て取れます。

 

神戸MBAの特長とカリキュラム

カリキュラムの特徴

土曜日に授業が行われるため、社会人にとっても仕事との両立がしやすい学校です。
1.5年で修了するプログラムとなっています。
研究に基礎を置きながら、働きながら学ぶMBAという特色があります。

プロジェクト方式

神戸大学ビジネススクールでは、プロジェクト方式と呼ばれる少人数制のチームを構成して、
産業界からの要望の高い問題に含まれる解決すべき複数の課題について、理論に基づき
先生や学生同士でお互いの知恵を出し合いながら、共同研究により解決策を探る教育システムが特色として
紹介されています。

神戸大学ビジネススクールの特色

神戸大学大学院経営学研究科現代経営学専攻(MBAプログラム)

神戸MBAのプログラムでは以下のようなコア科目が設置されています。

  • マーケティング系(Sales and Marketing)
  • 技術経営系(Technology and Operations Management)
  • 組織・人材系(Individuals and Groups)
  • 会計系(Controlling and Reporting)
  • 戦略系(Strategy)
  • 生産管理に相当する科目として技術経営が設置されています。このコア科目を中心に専門科目や
    先ほどご紹介したプロジェクト科目を選択できるようになってます。

  • ケースプロジェクト
  • 6人前後の指定されたチームで指定されたケースに切り込んでもらいます。

  • テーマプロジェクト
  • 各自で6人前後のチームを編成し自由にテーマを設定して研究してもらいます。

  • 修士論文プロジェクト(現代経営学演習[ゼミ])
  • 14人前後のゼミのなかで個人で論理性の高い専門職学位論文を書き上げてもらいます。

    神戸MBAスケジュール
    神戸MBAスケジュール

    出所:神戸大学MBAプログラムの概要

     

    神戸MBAの入試について

    試験概要

    神戸MBAでは、小論文の試験で通過した人が次の面接に進みます。筆記試験はこれまで、英語と小論文が課されていましたが、
    2025年度より英語の試験が廃止されることがアナウンスされています。
    そのため筆記試験では、あまり差がつかないことから書類審査および面接が重視されることになるかと思います。
    また、通常、国内MBAでは秋と冬の2回の入試があるのに対して、神戸MBAでは11月に出願して1月に入試という
    1回の入試しかありません。
    小論文については新聞などの時事小論文(500字程度)が課されます。

    筆記試験を通過すると、面接に進みますが、面接では主に、提出した研究計画書(職務・学習に関する経歴書)に
    基づいて行われます。これまでの弊校の合格者の傾向をみると、あまりつっこんだ面接は行われず、
    ある程度、書類審査段階で評価が決まっているようにも思えます。

     

    神戸MBAの過去問分析

    神戸MBAでは入試問題を公開しています。生協で購入するか1枚50円×枚数分の費用を振り込むと
    郵送での対応が可能なので取り寄せて見ると良いかと思います。
    内容としては、新聞などをもとにした基本的な論述が問われる傾向にあります。

     

    神戸MBAの競争倍率

    競争倍率は2.4倍前後です。受験者数も毎年同じくらいの人数となっています。一次試験の段階で40%弱が落とされます。
    合格者は70名から72名の人数を維持しています。2022年以前は、おおよそ140名程度の応募人数でしたが、ここ3年は170名ほどの
    人数が応募されています。今後、英語の試験がなくなりますが、100人単位で人数が増えることはないかと考えています。

    神戸MBA倍率
    出所:入試情報より作成
    神戸大学MBA入試データ

     

    神戸MBAの小論文対策

    先ほども書いたように神戸MBAでは、小論文と研究計画書の書類審査、面接があります。
    まずは、小論文と研究計画書の対策を行っていく必要があります。小論文は新聞や経済紙を普段から見ておけば
    対応できる問題ばかりですが、普段、手書きで文章を書く機会が少ない人も多いと思うので文章を書く練習を
    行っておくとよいでしょう。

    研究計画書の作成

    神戸大学ビジネススクールで求められている研究計画書の項目は、

    • 研究テーマの概要:当該研究テーマに取り組もうと思うに至った理由と目的
    • 研究の背景
    • 研究の進め方
    • 志望動機
    • 研究に関連する資格・技能・特技
    • 就学環境
    • 将来のキャリア計画

    というように、学校に入ってどのような研究をしたいのかが問われる内容となっています。
    ここ10年ほど項目については、大きな変更はありませんが、今後英語の試験がなくなることによって
    追加項目が入って来る可能性もあります。

    入学後の修士論文の審査でも、

    仕事で抱いた問題意識に関連したテーマを設定していること。
    現実に対して意味のある結果と含意を導出していること。
    その結果と含意を導くプロセスが信頼に足り、説得力があること。

    という点を評価していることからも、研究計画書でも上記の内容に沿ったテーマを選定する
    ことが望ましいと思います。

    面接対策

    面接では、提出された書類について質問され、志望動機や研究テーマ、本当に通うことができるのかなど
    基本的な質問が多いです。そのため、提出した資料をもとに、想定問答集を作成して面接に臨みましょう。
    面接の段階ではある程度、候補者が絞り込まれているような印象を個人的には受けます。

     

    まとめ

    以上のように神戸MBAの入試対策についてご紹介させていただきました。土曜日メインの授業のためか
    東京、名古屋、広島をはじめとして、遠方から通学している学生もいらっしゃるようです。
    仕事と学業を両立されている人が多いので、卒業後は、同じ職場で働かれる方が多いようですが
    中には転職される方や起業される方もいらっしゃいます。神戸大学へ
    通うことができるのであればぜひチャレンジしてみて下さい。

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