MBA対策で差がつく!仕事で達成したことを効果的に書く方法と避けるべきNG例

はじめに

MBA対策で差がつく!

MBA出願対策で「仕事で達成したこと」をどう書くか悩んでいませんか?この記事では、これまでの指導経験に基づいて、エピソード事例の選び方やSTARフレームワークの活用方法、面接・エッセイで評価されるポイント、避けるべきNG表現までを分かりやすく解説します。選考突破につながる実績の書き方が身につきます。

 

1. MBA対策で求められる「仕事で達成したこと」とは何か

1.1 MBA出願書類や面接での達成経験の重要性

MBA出願においては、応募者のリーダーシップや課題解決力、主体的な行動を示す「仕事で達成したこと」が重視されます。実際に成果を挙げた経験や困難を乗り越えた事例は、人物評価において中心的な役割を担います。エッセイや面接では、単に職務経歴を列挙するのではなく、どのように自ら挑戦し、どのような価値を生み出したのかが問われます。加えて、自分自身の行動や考え方の変化を示すことができるエピソードは「成長可能性」や「個性」をアピールする点でも評価が高くなります。

1.2 国内外のビジネススクールが重視するポイント

多くの国内外のビジネススクール、たとえば一橋大学、慶應義塾大学、早稲田大学、そして海外のINSEADやロンドン・ビジネス・スクールでは、応募者がビジネスの現場でどのような「達成」を得たかという事実だけでなく、その達成に至るまでの過程や挑戦した内容、イニシアチブに注目しています。具体的には、下記のような観点が共通して重視されています。

重視されるポイント具体的な評価内容
主体性・イニシアチブ自ら課題を発見し、解決に向けてどのように行動したか
課題解決力困難な状況や課題に対し、どのような施策を講じ、どのような成果に結び付けたか
リーダーシップ・協働チーム内外でどのように働きかけ、周囲へどのように影響を及ぼしたか
成果・インパクトどの程度の成果や変化を具体的に生み出したか(数値・定量的評価も含む)
成長・学び経験を通じてどのような成長や学びを得たか、今後にどう活かされるか

このように、「仕事で達成したこと」とは、単なる実績ではなく、挑戦の過程・問題解決能力・影響力・成長への貢献が含まれる内容として捉え直すことが重要です。応募者の役割や業種・業界は問われず、具体的な行動・工夫・成果・学びといった内容が、ビジネススクールに対し自分自身の価値を的確に伝えるカギとなります。

 

2. 仕事で達成したことを書く際の基本的な流れ

2.1 自己分析のやり方と実績の棚卸し方法

MBA出願において「仕事で達成したことを書く」ためには、まず自分自身のキャリアを振り返り、体系的に自己分析を行うことが不可欠です。自己分析では、どのような業務を担当し、その中でどのような挑戦成果を上げてきたかを整理しましょう。自分がどんな課題に直面し、どのように乗り越えてきたか、また、その結果として社内外にどのような貢献ができたかを振り返ることが重要です。

業務内容」「役割」「課題」「対応策」「結果」など、時系列に沿って棚卸しすることで、エピソードの全体像を明確にでき、アピールポイントが抽出しやすくなります。表形式でまとめるのも有効です。

業務内容役割課題取り組み成果・結果
新規営業プロジェクトチームリーダー売上目標未達成戦略立案・実行前年比120%売上達成
社員研修プログラム導入企画担当研修参加率低下研修内容の再設計参加率40%→90%改善

2.2 エピソード選びの基準と具体的な事例

自己分析と実績の棚卸しが進んだら、次はMBA出願にふさわしいエピソードを選びます。この際、達成したことの規模影響範囲、自分自身の主体性やリーダーシップを示せるものを優先しましょう。また、数字や具体的な成果が明確なエピソードは、説得力を高めます。

複数のエピソードから重要度やインパクト、出願校の求める人物像との相性などを基準に、一貫性のあるストーリーとなるように選択します。以下にエピソード選定時の観点を表で整理します。

観点確認すべきポイント
インパクト成果の大きさ、社内外への影響度
主体性自分がどのように主導的に関わったか
課題解決力どのような工夫や改善策を講じたか
再現性他の環境でも応用できる経験かどうか
多様性異なる分野や立場での達成経験か

そのうえで、選んだエピソードについては「課題→行動→成果」という流れを守り、なるべく数値具体的なデータを交えて執筆準備を行いましょう。たとえば「3ヶ月で新規顧客10社を獲得し、売上を150%向上させた」などは説得力が高い表現です。

 

3. MBA出願で効果的な「仕事で達成したこと」の書き方

ポイント

3.1 STARフレームワークの使い方

仕事で達成したことをわかりやすく、かつ説得力を持って伝えるためには、「STARフレームワーク」を活用することが有効です。「STAR」とはSituation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の頭文字を取ったもので、多くの国内外ビジネススクールが重視しています。
以下のように構成して、エピソードを具体的に伝えることが重要です。

フレームワーク書くべき内容ポイント
Situation(状況)自分が直面していた背景や環境を簡潔かつ客観的に説明する。誰が読んでもイメージできるように業界やプロジェクト規模など具体的に記述。
Task(課題)その状況下で自分が解決すべき問題や期待された役割を明確にする。組織の目標、自分のミッション、最終的なゴールを明示する。
Action(行動)上記の課題に対して自分が取った具体的な行動や工夫、リーダーシップを詳細に書く。自分主体で記述し、プロセスや工夫点、思考の工夫を明確化。
Result(結果)行動の結果得られた成果や成長、組織・顧客へのインパクトを述べる。数値や客観的な指標を示し、学んだこと・今後への応用まで示唆。

STARフレームワークを使うことで、実績や成果だけでなく、課題解決力や思考力もアピールできます。

3.2 数値や具体例を織り交ぜた記述方法

定性的な説明だけでなく、定量的データを用いて実績を表現することが説得力を高める鍵です。「売上を上げた」ではなく「◯ヶ月で売上を30%向上させた」「コストを年間1,000万円削減した」などのように、具体的な数値を明確に記載することで、成果の大きさやインパクトが面接官や審査員に伝わります。

また、成果の裏付けとなる具体例やエピソードを文章内に盛り込むことで、単なる自己評価ではなく、客観性や実現性をアピールすることが可能です。たとえば「新商品の立ち上げ」という実績も、「5名の社内チームを率いて3ヶ月でプロトタイプ開発を完了し、展示会での受注獲得数を前年比1.5倍にした」といった具体性を持たせることで、より効果的なアピールになります。

良い記述例改善が必要な例
新規案件の提案活動を強化し、半年で商談数を20件から35件に増加させ、売上を1.3倍に拡大した。新規案件を増やして、売上アップに貢献した。
3人のチームを率い、製造工程の無駄をなくす新ルールを導入。年間で残業時間を合計200時間削減した。チーム改善に努め、効率化に寄与した。

このように「誰が」「何を」「どの程度」「どんな結果」につながったかを、客観的に記述する習慣を意識しましょう。

3.3 リーダーシップや課題解決力のアピールポイント

MBAで評価されやすい「仕事で達成したこと」には、単なる成果だけではなく、リーダーシップや課題解決力といったビジネススキルをどのように発揮したかも重要な要素です。たとえば「リーダーシップ」のアピールでは、役割や肩書きのみではなく、どのようにメンバーの強みを引き出し、対立や困難をどう乗り越えたかまで具体的に示しましょう。

「課題解決力」についても、当初のゴール設定から原因分析、解決策の立案・実行までの論理的な思考プロセスや戦略立案力を明確に表現します。たとえば、「業務プロセスのボトルネックを分析し、ITシステムを導入する提案を行い、全社の作業時間を月200時間削減することに成功した」のように、「自分がどの場面で主導したか」「どんな工夫をしたか」を加えることで印象的なエピソードとなります。

以下のような観点で、リーダーシップ・課題解決力を記述すると、より評価されやすくなります。

アピール観点具体的な書き方
リーダーシップ「メンバー個々の役割分担を明確化し、週次の進捗会議で問題点を早期発見。結果、納期を厳守し、クライアント評価も向上」というようにプロセス・工夫まで具体化。
課題解決力「原因分析と複数案の比較、関係部署との協議を通して最適策を選定し、業績改善を実現した」など、プロセス型の記述。
挑戦・貢献「困難やリスクを乗り越える中で、既存の枠組みにとらわれない発想・提案が評価された」など、新規性やチャレンジ精神の強調。

表現では「成果」「実績」「挑戦」「工夫」「貢献」といったワードを盛り込みつつ、アクションやエピソードに具体性を持たせることが、他の志望者と差をつけるポイントとなります。

 

4. MBA対策の「仕事の達成したこと」でよくあるNG例

MBAの出願書類や面接で「仕事で達成したこと」をアピールする際には、避けるべきNG事例や失敗しがちなポイントがいくつもあります。この章では、よくある具体的なNG例を挙げながら、なぜ評価されづらいのか、どのように改善すればいいのかを解説します。

4.1 抽象的・曖昧な表現の問題点

「売上に大きく貢献した」「組織の課題を解決した」など、具体性や根拠が乏しい抽象的な表現は、読み手の印象に残りづらく客観的な判断もしづらくなります。MBA出願では成果の規模役割行動内容まで詳細かつ数値も含めて説明することが求められます。たとえば「チームの統率力を発揮」といった一文ではなく、「5名の新規メンバーを統括し、売上を前年同期比120%に拡大した」など、具体的な成果や背景まで記載することが重要です。

4.2 チームや組織全体の実績に依存した書き方

チーム全体の業績や会社全体で達成できたことのみを強調すると、自身の役割や貢献が明確にならないため、MBA審査官には「あなたならではの価値」が伝わりません。自分がどのような課題に気づき、どんな行動や工夫をしたのかを具体的に記載しましょう。

NG例改善例
我が社の全体売上を伸ばしました。新規顧客開拓プロジェクトで、担当営業として10社とのアポイントを獲得し、3社の契約獲得を実現しました。
チーム全員で協力し、業務改善を実現しました。リーダーとして進捗管理やメンバー調整を行い、残業時間を月20%削減しました。

4.3 過度な自己主張や誇張表現になってしまうケース

MBA対策ではアピールしようとするあまり、自分の功績を必要以上に誇張したり、大げさな表現を使ってしまうことがあります。しかし、内容に裏付けがなかったり不自然な強調は逆効果になる場合が多く、信頼性の低下や、協調性・誠実性の不足と受け取られるリスクがあります。実際の数値や具体的事実をもとに、過不足のない表現を心がけましょう。

特に「前例のない大成功を収めた」など絶対的な言い切りや、「私だけの力で成し遂げた」といった協調性に欠く自己主張は避け、裏付けのある事実や具体的な成果にフォーカスすることが大切です。

4.3.1 よくあるNG表現とその理由

表現例問題点
私がいなければプロジェクトは成功しなかった過度な自己主張となり、協調性や客観性を損ねる
100%以上の業績改善を成し遂げた(根拠なし)実際の数値やエビデンスがなく、信頼性に欠ける
世界で初めての快挙を成し遂げた裏付けがない場合は誇張・過大評価とみなされる

このような事例を避けるためにも、MBA対策ではただ成果を述べるのではなく、その裏にある背景や自分の具体的な行動、どのような挑戦工夫をしたのかを誠実に記載することが重要です。

 

5. 仕事で達成したことを書く時に気をつけたい言葉・共起語リスト

MBA出願において「仕事で達成したこと」を明確かつ印象的に伝えるためには、適切なキーワードや表現を選ぶことが不可欠です。同時に、ビジネススクールが重視する要素と応募者の個性が伝わるような共起語やフレーズを意識的に活用しましょう。以下で、よく使われるキーワードや表現、具体的な注意点を体系的に解説します。

5.1 「成果」「実績」「挑戦」「工夫」「貢献」などの活用法

これらのキーワードは、達成経験を具体化し、自身の行動や価値を伝えるうえで非常に有効です。単純に用いるだけでなく、意味を補足する具体的な事例や背景、数値と組み合わせて使うことで、アドミッション担当に説得力を持って伝わります。

キーワード活用ポイント具体例
成果具体的な数値や影響範囲を明記「売上高を前年同期比20%向上させた成果を上げた」
実績業界基準や過去実績と比較して強調「業界平均を上回る新規顧客獲得実績を達成」
挑戦困難さや創意工夫、学びにつなげる「前例のないプロジェクトへの挑戦を通して課題解決能力を向上」
工夫独自性・付加価値を示す具体策を明記「業務効率化のため自動化システムを独自に考案し導入」
貢献組織やチームへのプラスの影響を明示「チームの目標達成に貢献し、プロジェクト完遂に導いた」

簡単な単語の羅列にせず、背景・行動・成果・学びや成長まで含めて説明することで、単なるキーワード以上の説得力が生まれます。

5.2 具体的な動詞や数値を用いた表現のすすめ

「担当した」「行った」などの一般的な動詞だけではなく、具体的かつ積極的な動詞を使いましょう。また、成果・影響範囲・規模感を数字で示すことにより、達成度が一目で分かるようになります。

推奨動詞表現例重要となる数値・項目
構築した「新規営業体制を構築し、商談件数を30%増加」件数、売上、達成率
主導した「3部門を巻き込む形でプロジェクトを主導」チーム人数、プロジェクト規模
改善した「プロセスの見直しにより、業務時間を20%短縮」削減時間、効率化率
達成した「売上目標を半年で達成」期間、目標値
提案した「新サービスを提案し、導入後の顧客満足度向上に寄与」顧客数、満足度スコア

このように、動詞や数値を具体的に使うことで一目で達成内容が伝わりやすくなり、説得力と信頼性が向上します。内容が抽象的になりがちな方は、「どれだけ」「どのように」「なぜ」という観点で書くことを強く意識しましょう。

 

6. まとめ

MBA対策で「仕事で達成したこと」を効果的に書くには、具体的な数値やエピソード、STARフレームワークを活用し、リーダーシップや課題解決力を十分にアピールすることが重要です。受験指導を行う立場からすると、うまくアピールできていない人が多いと感じます。ぜひ今回の記事を参考にMBA受験対策を進めてみてください。

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